日本洞窟学会洞窟救助委員会 後藤 聡
8日目は石灰岩台地の縁にあるキャニオンで、
キャニオン型の洞窟を想定してのレスキュー訓練でをおこなった。
屋外のキャニオンと言っても幅1-5m、深さ10-30mで切り立った壁を持っていれば、
中は薄暗く洞窟内と何ら変わることはない。
キャニオンでは担架を水面に触れさせないように、
ほとんどの区間にチロリアンブリッジが渡される。しかもキャニオンでは滝の水を避けるため、
あまり垂直に引き上げることはなく、スロープチロリアンが主体である。
したがってキャニオン内はロープだらけとなる。
テクニック自体は難しいものではないが、チロリアンでのデーヴィエイションの通過などが少し難しいぐらいだ。
またレスキュー以外ではあまり必要のないボルトを大量に打たなければならないのも時間がかかる要因である。
幅が狭く切り立った壁を持つキャニオン。 訓練中に、キャニオニングをする人々が5m以上ある滝を飛び込んで通過していった。 | 多くのロープが張られている。 | チロリアンブリッジの上を搬送中の担架 |