洞窟に応じたケイビングのリスクを評価するための表です。行ごとのロープワーク、水などの各項目について、想定される洞窟活動での評価を行い、その中で最もリスクの高い項目をもって、洞窟のケイビングのリスクとなります。ほとんどの項目で安全であっても、ただ一項目が極度に冒険的な場合、その洞窟のリスクは極度に冒険的になります。
安全 | 適度に安全 | 冒険的 | とても冒険的 | 極度に冒険的 | |
総合 | 障害になる危険はない:訓練していなくても行ける | 致命的な危険が無い:訓練していない人はアドバイスが必要 | いくつか致命的な危険がある:訓練されていない人は常に監視が必要 | 致命的な危険があり経験者によって切り抜ける:訓練されていない人は無理 | 高度なレベルの技術の経験者、完璧なチームワーク、そして致命的な失敗を避けるために必要な一貫した細部への気配りが必要 |
遠隔度 | 救助が簡単 | 洞窟又は通路が救助にとって挑戦的 | とても難しい | 救助はリスクがありとても難しい | 洞窟の状態、環境が改善されない限り救助できない |
洞窟の風土 | 休息するのにとても快適 | 音頭、湿度、水、氷、風などにより寒々しい | 寒さを取り除かなければ休めない | ウェットスーツや他の衣類が無いととても寒い | ウェットスーツや他の衣類を着ていても耐えられない寒さ |
ロープワーク | 無し | 確実なアンカーとハンドラインが必要 | 単純な竪穴技術、確実なアンカー、1~2ピッチだけ、100m以下の竪穴 | 複雑なアンカー、いろんな種類のピッチ、複合した環境、100m以上の竪穴 | ルート上に20ピッチ以上で複雑な作戦行動が要求され300m以上の竪穴 |
フリークライミング | 3.3m以下 | 5m以下 | 5m以上 | 10m以上 | 20m以上 |
水 | 避けられる、普通の人は泳がない | 水深1.6m以下、10℃以上の水温、遅い水流 | 水深1.6m以上、または10℃以下の水温、早い水流または瀬 | 流れに入るときはロープが要求されるか8℃以下の水温 | スキューバ装備が必要 |
脆い岩 | 無いかほんの少し | 簡単に避けられる | 危険 | 避けることが難しい | 避けられない |
洪水 | 無し | 季節的なもの | 年に10回程度の季節的なもの | 大嵐毎に発生する | 嵐のときはいつも発生する |
病気 | 無し | 些細な病気 | 監視と評価を伴うことが重要な状態 | 避けなければ行けない深刻な状態 | 生命の危険が要求されるのに避けられない状態 |
悪い空気 | 無し | 致死量でないCO2濃度 | CO2または他のガスが自覚できる問題 | スキューバ装備が無いと危ない状態 | スキューバと竪装が必要な状態 |
氷 | 無し | 怪我しそうな所は簡単に避けられる | 十分注意が必要だが、通常のケイビング装備で通過できる状態 | 氷用の装備、アイゼンが必要で、氷の滝を避けられない | 頻繁な氷の滝を避けられない |
迷路 | 簡単なルートファインディング、小さな洞窟、直線的な洞窟、水流による明確な方向指示など | 迷うことができる、1.6km以下の洞窟、幾つかの水流による分岐、気流 | 迷いやすい総延長5km以下の洞窟、またはいくつもの分岐した支洞を持つ洞窟 | 迷いやすい総延長5km以上の洞窟、幾つかの分岐支洞を持つ洞窟、墓地のように似かよった直線的な通路の発達した洞窟 | 拡張された墓地のように似かよった直線的でない通路を持つ洞窟、迷いやすい気流があるなど |
溶岩チューブ | 滑らかな岩の床、小さな洞窟、氷と尖った石が無い | 鋭い石 | 床のハング | 床と氷のハング | 火山活動の近く |
ケイバー | 経験のある、訓練を受けた状態、セルフレスキューもできる、健康で休息も十分 | 経験はないが、装備の使い方を習った人、経験者と同伴 | 経験も無く、特別な状態、ストレスや骨の折れる作業に対する訓練がされていない | 貧弱な用心深さ、心、体の釣り合いを自覚しているレベル | 疲労やストレスを無視する。 |