第10回国際洞窟救助会議報告
Report of 10th International Meeting of the Speleo Rescue – Speleo Secours de Belgique
日本洞窟学会洞窟救助委員会 後藤 聡
2002年11月1-3日にベルギーのリエージュ(Liege)で第10回国際洞窟救助会議が開かれた。
会議はリエージュ南西部にあるリエージュ大学のスポーツセンター” Blanc Gravier “で行われた。 宿泊もスポーツセンター付属の宿泊施設に泊まったので、3日間大学に缶詰となった。
参加者ははっきりしないが、ベルギー、フランス、英国、ドイツ、ルクセンブルク、オーストリア、 キューバ、米国、ブルガリア、ハンガリー、韓国、日本などからで計40人ほどで、 各国の洞窟救助組織の代表や技術開発・研究をしている人、コーディネイター、洞窟内で救助活動に関わる人など、 様々な人であった。
会議は、各種講演、展示、実演、円卓会議、晩餐会などで構成されていた。題目は以下の通り。
- 各種講演
- ベルギーの洞窟事故統計 – Patrice DUMOULIN ( ベルギー )
- ベルギーでの洞窟救助のコスト – Gerald FANUEL ( ベルギー )
- 注目されるレスキューに関する新しいフランスの法律 – Christian DODELIN ( フランス )
- ヒルティ(Hilti cartouches)による通路の拡大 – Jose SCHOONBROOD ( ベルギー )
- 残されたガスによる危険の評価 – Guy LARDINOIS ( ベルギー )
- 自然換気と強制換気 – Guy LARDINOIS ( ベルギー )
- 国際洞窟救助委員会(UIS) – Andre SLAGMOLEN ( ベルギー )
- 失神に対するガイド。diabeetiquesの事件 – Dr. Maurice ANCKAERT ( ベルギー )
- ヒストプラズマについて – Andre.SLAGMOLEN ( ベルギー )
- Ferno Ked担架の長所と短所 – Dr. Maurice ANCKAERT ( ベルギー )
- 新しいPetzl担架のプレゼンテーション – Christian DODELIN ( フランス )
- 韓国の洞窟救助について– Korean Caving Rescue – Yongshik, PARK ( 韓国 )
- バイエルンでの洞窟救助 – Jochen GUERTLER ( ドイツ )
- 107時間の救助レポート Compte-rendu d’un secours plongee en Hongrie – (ハンガリー)
- バルカンの洞窟救助のコーディネイト(ブルガリア)
- 英国の洞窟救助 ( 英国 )
- 洞窟以外での移動 – Andre-marie DAWAGNE ( ベルギー )
- ベルギーの洞窟救助について
- 各種展示
- 書籍販売コーナー
- ビデオ上映コーナー
- フランスの洞窟救助について
- ベルギーの洞窟救助の歴史
- 洞窟救助組織のシンボルマーク、Tシャツなどの展示
- 日本の洞窟救助について
- 過去50年間の洞窟救助用担架の展示
- 洞窟内滞在用の簡易テントの展示
- ヒルティ(Hilti cartouches)の爆破用すピット及び付属品の展示
- トリポッド、スケーリングポールの展示
- スペレオコンテナの展示
- 各種実演
- 負傷者をTSAタイプの担架に乗せ、サンプを越えてケイブダイブする手法
- オンロープレスキュー
- 円卓会議
- ヨーロッパの洞窟救助のコーディネイト Jean-Marc MATTLET ( ベルギー )
- 鉱山および地下貯蔵室の悪い空気- Philip PAPARD ( 英国 )
- その他
- カクテルパーティ
- 晩餐会