CREST国際シンポジウム「サンゴ礁と沿岸におけるCO2ダイナミクス」
CREST International Symposium on CO2 Dynamics in Coral Reefs and Coastal Zones



[日時] 2002年1月25日(金)10時〜18時
[会場] 日本科学未来館7階みらいCANホール
 (新交通ゆりかもめ「テレコムセンター前」下車徒歩4分)
[主催] 科学技術振興事業団

[使用言語] 日本語・英語(日→英,英→日の通訳をつけます)

[参加費] 無料(懇親会出席の場合は実費5000円程度です)

[シンポジウムの主旨]
   陸と海にどのくらいCO2が取り込まれているかについて,研究者は一次近似では合 
意に達した.一方で,陸と海の境界に位置する沿岸域におけるCO2ダイナミクスにつ 
いては,そこが吸収の場なのか放出の場なのかについてすらわかっていない.エスチ 
ュアリー,内湾,サンゴ礁,藻場などの沿岸域は,生物生産が高く,陸から物質が供 
給され,水温,塩分が大きく変化するため,CO2の時間・空間変動がきわめて大き 
い.さらに,沿岸域はローカル・グローバルな環境変動によって急激な改変が進み, 
それによって大気とのCO2交換における機能も変化している.一方で,沿岸域は領海 
内に位置するからそこでのCO2取り込みを増加させることができれば(放出を抑制さ 
せることができれば),それは領海をもつ国のネットのCO2吸収に加えることができ 
る.
 本シンポジウムでは,こうした特徴を持つ沿岸域のCO2ダイナミクスについて,そ 
の実態,計測システム,活用などについて現在までに得られている様々な成果をまと 
める.はじめに,科学技術振興事業団の戦略的基礎研究「サンゴ礁によるCO2固定バ 
イオリアクターの開発」によって得られた成果についてまとめ,いくつかのポスター 
発表を行なう.次に,招待講演者によって,サンゴ礁だけでなく外洋や沿岸域,陸水 
のCO2ダイナミクスについてより広い視点から講演をしていただく.本シンポジウム 
によって,沿岸域のCO2ダイナミクスの研究の今後の方向について示唆が得られるこ 
とを期待している.

[参加登録] 参加を希望される方は,氏名・所属・連絡先(電子メイル等)・懇親会 
出席を希望される方はその旨を付け加えて,「Subject: CRESTサンゴ礁シンポジウム 
参加」として acc@topaz.ocn.ne.jp までメイルにてお申し込み下さい.当日登録も 
可です.

[プログラム]
10:00-10:10 開会の辞

10:10-10:50
茅根 創(東京大)地球規模変動とサンゴ礁

10:50-12:00ポスターセッション内容紹介

山野博哉(国立環境研)サンゴ礁の物理環境
工藤節子(CREST)サンゴ礁海水の炭酸系の計測システム
秦 浩司(CREST/ハザマ技術研)サンゴ礁の群集代謝
宮島利宏(東京大・海洋研)サンゴ礁の栄養塩循環
山本正伸(北海道大)サンゴ礁起源有機物のキャラクタリゼーション
池田 穣(ハザマ技術研)サンゴ礁によるCO2固定バイオリアクターの概念
林原 毅(西海区水産研)サンゴ礁池における動物プランクトンの生産量推定
波利井佐紀(東京工業大)サンゴの加入とサンゴ礁の保全

12:00-14:00 ポスターセッション(昼食)

14:00-18:00 シンポジウム
Andrew Dickson(スクリップス海洋研究所)海洋の炭素循環とCO2取り込み
Michel Frankignoulle(リエージュ大)沿岸における大気とのCO2交換
Michael DeGrandpre(モンタナ大)沿岸と湖沼におけるCO2計測と循環
(コーヒーブレーク)
小池勲夫(東京大・海洋研)熱帯沿岸における栄養塩の循環
Jonathan Erez(ヘブライ大)サンゴ礁における炭素・栄養塩循環と地球規模変動に 
対する応答
Alexandra Amat(バミューダ生物研究所)サンゴ礁におけるCO2循環

総合討論

18:00-20:00 懇親会(未来館7階・会議室3)

[連絡先]
エーシーシー・CRESTサンゴ礁シンポジウム事務局:
acc@topaz.ocn.ne.jp;電話03-3470-5364;ファックス03-5410-6006.
茅根 創(東京大・理・地球惑星):
kayanne@eps.s.u-tokyo.ac.jp;電話・ファックス03-3814-6358.